債権者と交渉する！任意整理のメリットとデメリットとは？

任意整理のメリットについて

債務整理とは借金を整理することで、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産があります。

その中の任意整理は、金融機関である債権者と話し合って借金を減らす方法で、ほかの3つの方法よりも不利益が少ない方法です。

そのため任意整理は、通常の生活に戻りやすい債務整理の方法です。

任意整理をする前に、任意整理のメリットやデメリットをしっかりと把握しておくことは大切です。

それでは、まずは任意整理のメリットについて詳しく解説していきます。

持ち家や自動車などの財産を失わない

債務整理には自己破産という方法がありますが、自己破産をすると持ち家や自動車などの財産を失ってしまいます。

生活を立て直す必要があるため、持っている財産全て失うことはありませんが、価値の高い財産は全て失ってしまいます。

そのような自己破産に対して、任意整理は財産を失うことがなく、任意整理をしても持ち家や自動車などを没収されることはありません。

任意整理の手続きは簡単

特定調停・個人再生・自己破産は簡易裁判所や地方裁判所を通す必要があり、手続きが面倒で大変です。

それに対して任意整理は債権者との話し合いで借金返済方法や返済額を交渉するため、裁判所を通しません。

そのため裁判所に行く必要はなく、まわりの人にバレるようなことはありません。

また、交渉は代理人である弁護士や司法書士が行うため、債務者は交渉する人に任せておけば大丈夫です。

「仕事で忙しいけど債務整理をしたい」という方には最適な方法となります。

一部の債権者だけ整理することが可能

任意整理は、ほかの方法よりも自由度の高い手続きのため、借金の一部だけを整理することが可能となります。

このことは、持ち家や自動車を失わずに済むことに繋がります。

一部だけ債務整理できることにより、住宅や車のローン会社を手続きの対象に入れないようにできるからです。

官報に載る心配がない

官報を簡単に説明すると、国の報告のようなものになります。

法律や政令等の制定や改正などの情報が載っている新聞と認識しても良いでしょう。

個人再生や自己破産をした人は、官報に掲載されてしまいます。

それは、金融機関やクレジットカード会社などが、誰が債務整理をしたのかを知るためです。

金融機関がそのことを知ることによって、個人再生や自己破産をした人にお金を貸してしまうことを防ぐことができます。

そのような役割のある官報ですが、任意整理の場合は官報に載ることはありません。

官報をチェックしている一般人は少ないですが、どのような人が官報を読んでいるのか分からなく、闇金のような人達が官報をチェックしていることも考えられます。

そのため、官報には載らない方が生きやすいといえるでしょう。

任意整理のデメリットについて

借金の減額効果が低い

任意整理のデメリットの一つとして、借金の減額効果が低いことが挙げられます。

自己破産の場合は借金がゼロになり、個人再生の場合は大きく減額されますが、任意整理の場合は減額効果が低くなっています。

そのため、大きな減額は期待できません。

債権者が任意整理に応じない場合もある

任意整理は弁護士や司法書士が債権者と話し合い、借金の返済をしやすくする方法ですが、話し合いが思うようにいかないこともあります。

また、債権者が任意整理に応じない場合もあります。

では、債権者は任意整理に応じなくても問題はないのかというと、任意整理は債権者の任意となるので問題ありません。

そのため、任意整理したくてもできない場合があります。

信用情報に登録されてしまう（ブラックリスト）

債務整理の中でも比較的デメリットが少ない任意整理ですが、信用情報機関に登録されてしまうというデメリットがあります。

信用情報機関に登録されてしまうと、クレジットが使用できなくなったり、ローンを組んだりできなくなってしまうことになります。

ですが、ずっと登録されているわけではなく、任意整理は約5年間の登録となっています。