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奨学金の支払いも含め個人再生は可能?要確認のデメリットも!
このように奨学金の返済について、深刻な悩みを抱えている人はかなり多いです。
今では奨学金の返済ができないという事例が、大きく社会問題になるほど!
今回はそんな「奨学金」に焦点をあて、個人再生に対象にできるかどうかについて解説していきます。
また要確認のデメリットについても触れていきますので、奨学金を債務整理で何とかしたいと考えている人は要チェックです。
奨学金は個人再生できる
まず結論から言えば、奨学金で悩んでいる人も個人再生の手続きは可能です。
奨学金も借金扱いですので、債務整理の一つである個人再生の手続きを取ることは可能です。
ちなみに個人再生でどのぐらい減額されるか気になる人もいると思いますが、大まかな金額は下記に当てはめるとイメージしやすいでしょう。
個人再生減額区分
- 100万円以下…借金は減額されない
- 100万~500万円…100万円まで減額
- 500万~1,500万円…5分の1まで減額
他にも1,500万~3,000万円なら300万円にまで減額、3,000万~5,000万円以下なら10分の1にまで減額とありますが、基本的に上記の3パターンに該当するケースが多いのではないでしょうか。
奨学金=債務整理自体が難しいと思われがちですが、個人再生の手続きを行うことは可能なのです。
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奨学金を個人再生するデメリット
ただし、奨学金を個人再生しようとした場合、いくつかのデメリットが存在します。
中には「えっ、そんなデメリットがあったの!?」と、人によっては個人再生自体を断念しようと思えるものもありますので、この項目はしっかりと目を通してください。
全額免責にはならない
まずデメリットの一つとして、奨学金を個人再生した場合は全額免責にはならないという点です。
これは債務整理についてご存知の人は何となく分かると思いますが、借金が全額免責(0円)になるのは自己破産のみです。
個人再生では先ほども挙げたように、借金の合計金額に応じた「減額」になり、その後無理なく生活をやり直せるような意味合いが強いですね。
奨学金も含めた借金が全てなくなるわけではないので、その後に減額後の金額をしっかりと返済していく必要があります。
債権者平等の原則が適用される
また個人再生では、債権者平等の原則が適用されます。
これはすべての債権者を平等に扱わなければならないという決まりです。
ですので、奨学金以外の借金(借り入れやローン)がある場合は、当然そちらも個人再生の対象となります。
例えば車のローンを組んでいる場合は、当然それらも整理対象にしなければなりません。
もし車に所有権保留などが付いている場合は、ローン会社に引き上げられてしまいます。
○○の借金だけ個人再生対象にして、○○の借金やローンは対象にしない、なんてことはできないのです。
例外として自分名義の自宅(住宅ローン)がある場合のみ、債権者平等の原則の例外規定として扱うことができます。
ですので、(奨学金の有無に関わらず)基本的に個人再生をする場合は、住宅以外は残すことができないと覚えておきましょう。
連帯保証人に請求がいくケースも
最後のデメリットですが、奨学金を個人再生した場合は連帯保証人に請求が行くケースもあるという点!
個人再生は先に挙げたように5分の1程度まで借金が圧縮されます。
ですが、あくまであなた本人の借金に対して(支払いが)減額されるだけですので、その分は保証人(一般的には両親)に請求がいってしまいます。
※結局のところ奨学金に関しては保証人に請求が向くので、奨学金自体の返済総額は変わらないイメージです。
ちなみに個人再生以外の債務整理のケースですが、任意整理の場合は基本的に奨学金が応じない場合がほとんどです。
※色々な情報をチェックすれば分かりますが、奨学金の貸付元である「日本学生支援機構」は「任意整理」に応じることはほぼありません。
そして自己破産の場合は、個人再生同様に本人の支払いが免責されるので、保証人付きの借金=保証人に請求が向く点は変わりません。
保証人付きの奨学金を個人再生しようとすると、その分は保証人に請求がいってしまう。
それが奨学金を個人再生する最大のデメリットと言えるでしょう。
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機関保証の奨学金は保証人の心配はなし
奨学金を個人再生した場合、その分は保証人にいってしまうとお話しましたが、実は「機関保証」の場合は問題ありません。
問題がないと表現すると語弊がありますが、奨学金の保証は「人的保証」と「機関保証」の2つに分けられます。
人的保証は先程のように両親などが保証人になるパターンで、この場合は個人再生をはじめ債務整理をすると、保証人に請求が向いてしまいます。
そして機関保証の場合は、公益財団法人日本国際教育支援協会など保証機関が保証人扱いになります。
つまり個人再生を行っても保証機関に通知が届くので、家族に影響を及ぼすことがないのです。
奨学金の支払いで毎月「保証料」などの支払いがある場合は、機関保証のケースに該当します。
まずはあなたの奨学金の保証人がどうなっているのか、この辺りを確認することが最重要ポイントだと言えるでしょう。
奨学金を個人再生するか迷ったら専門家に相談しよう
今回は奨学金の支払いに悩み、個人再生を考えている人へ向けて色々と解説してきました。
奨学金(を含む)借金がある場合でも、個人再生の手続きは可能!
ただし、保証人が両親か機関保証かどうかで、個人再生後の影響が変わってくるという点を覚えておきましょう。
だからこそ奨学金の返済で悩んでいる人は、専門家への相談が何より重要です。
万が一にも連帯保証人(両親)に請求が向かないかどうかを確認するためにも、個人再生の専門家に相談することを強くおすすめします。
その上で、あなたの借金の悩みを解決するために、個人再生手続きを進めていくのか。
もしくは別な方法があるのか。
そして個人再生をするとすれば、どんな流れになるのかなどなど、不安や不明な点を全て解決していき、奨学金の支払いに悩まされることのない日々を取り戻すための第一歩を踏み出してみてはどうでしょうか。
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